移動祝祭日

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気分次第で責めないで

山形旅行 二日目 メモブログ

 山形旅行の二日目のめもブログです。 1日目はこれ(気絶するほど悩ましい - 移動祝祭日

 タイトルは前回と同じくキルラキルで、アニメ第六話から。最近み終わったんですけど、めちゃくちゃ良かったからウテナとかパンスト好きだった人はみて欲しいな。

 あとこれは自慢ですが、友達のとってくれた写真がめちゃくちゃジャケ写だから、見て。

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 すごいでしょ……感動しちゃうでしょ……インスタ(https://t.co/ltAGnXzZm2)も写真すごいから見て…かっこいいから見て…(愛が重い女)

 

 

8月2日(木) スケジュール

 8:00 レンタカーを借りて出発

  朝5時に起きて(これがクオリティオブライフ)、朝ごはんとサンドイッチを作ってからレンタカーを借りて出発。今日もすごく天気が良くて、そして暑い。

 山形は東北にあるけど盆地なので暑いことは暑い

 もちろん山のほうへ行けば涼しいくらいなんですが。

 

 

 10:40 最上川

  最上川をぐぐ~と下りながら(上りながらかな?)、羽黒山へ。

 

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 最上川には白糸の滝というのがあって、川の対岸まで船で渡らないといけないのですが、今回の旅行では時間を逃してしまっていけなかったので、次回は川下りとともにチャレンジしたいなと思います。

  わたしの出身地の長野は標高が高く山がちなので、最上川のような川幅の広い川を木曽までくだらないとなかなか出会えないので、すごく新鮮でした。

 ちなみに最上川流路延長(河口から水源までの長さ)が、229Kmもあるんだそうです。(いま調べた)

 

 

11:40 羽黒山 五重塔

  本日の第一メインステージ、羽黒山に到着!

 羽黒山とは出羽三山のひとつで、月山(これでがっさんって読む)、湯殿山が連なる、標高414mの山です。

 

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 調べてみたら、出羽三山はすごく面白い山々で、由緒は飛鳥時代の皇族、第32崇峻天皇の御子、蜂子皇子(はちこのおうじ)が都逃れして船で山形にたどり着いたとき、3本足の烏に導かれ、羽黒山阿古谷(あこや)で修行をはじめたことにあるんだそうです。

 なんか古代スペクタクルファンタジーにありそう。

 

 難行苦行の結果、羽黒山の神、伊氏波神(いではのかみ)の出現をみたのち、この神を鎮座させたとのこと。これが出羽三山神社の開山のきっかけになり、蜂子皇子を開祖としているそうです。

 

 あと全然関係ないけど、公式ホームページがすごい癖が強くて読んでて楽しかったから、興味があったら読んでみて。公式ホームページ(出羽三山神社 公式ホームページ)が古代スペクタクルファンタジー小説みたいなのはじめてみた。

 

 ちなみに主峰の月山過去世羽黒山現世湯殿山来世を意味しているそうです。だから生まれ変わりの山なんだって。オタク脳だからメチャクチャかっこいいと思っちゃうね。

 

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 羽黒山の神社に行くには果てない、マジで気が狂うほどばかみたいに冗談じゃなく長い階段があって、これがほんとビビるほどキツイ。

 友だちは登り切ったと言ってましたが、本気の本気で運動できるジャージやスポーツウェアでこないと汗だくで地獄に落ちます。(これはわたし。)

 

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 そして、これはほんと~~~~にたまたまだったんですけど、国宝になっている羽黒山五重塔特別公開されていたので、拝覧してきました。

 

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 羽黒山に残る建造物としてもっとも古いもので、明治以来開けられたことはなく、天皇陛下在位30年を祝して、特別公開していました。

 要は150年ぶりに扉が開かれたわけです。ラッキー やったぜ。(内部は撮影禁止なので、きになる人は実際に見に行ってみてねん)

 

 案内の女性に教えていただいたのですが、五重塔って5階まであるんじゃなくて、一本の木によって支えられている構造になっているので、実質は2階までの作りになっているんですね! 

 

 中はいわば空洞で、縦長の屋根を支えている木が一本通っている形だそうで、1階の仏像と内部構造が特別公開になっていました。

 11月までやっているそうなので、行く人はぜひ。

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 秋の羽黒山はきっとすごくきれいなんだろうな。

 

 

 

14:00 日和山公園・日枝神社

  本日の第二メインステージの海向寺に行く前に日和山公園でサンドイッチを食べ、近くにある日枝神社に行ってみました。

 

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 別表神社(有名で財政面でも力があるので、合併せずとも成り立つ神社のこと)のなかで行ったことがあるのは、

諏訪大社(長野、地元だしね)

住吉大社(大阪)

氷川神社(埼玉川越)

熱田神宮(愛知名古屋)

石清水八幡宮平安神宮、八坂神社(京都)

厳島神社(広島)

太宰府八幡宮(福岡)

 などです。日枝神社はお初でした。あとは春日とか宇佐にも行ったことがないので、行ってみたいです。

 

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 日枝神社で見かけた猫です。お納めください。

 猫が好きすぎるせいか、単純に猫が多いからか、どこかにたびに行くたび、猫を一匹は見かけている気がする。前回の山形でもお城で飼われてる猫みたし。

 ねこはいい。ねこはほんとうにいい。でも、なぜ毛がある動物はやさしくて可愛いのに、人間より先に死んでしまうんだ?(人生の命題)

 

 

 15:00 真言宗知山派海向寺

  本日の第二メインステ〜ジ。

 個人的には今日のハイライトです。

 真言宗知山派海向寺は、江戸時代のお寺で出羽三山湯殿山信仰の拠点になり、全国で唯一二体の即身仏を祀っています。

 

(撮影禁止なので友達が撮ってくれた写真でお茶を濁します、ごめんね…)

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 即身仏っていうのは、まあ行ってしまえばミイラです。

 即身仏とは生きた体のまま悟りを得て仏になった即身成仏)、ミイラのことをさします。空海が即身成仏を日本に持ってきたわけですが、やっぱり空海は天才ですね……

 

 即身仏自体は日本だけでなく、タイやチベット仏教や中国などの密教のお寺で見ることができ、現在でも即身仏を目指して修行中の方もいるんだとか。

(タイで今年の1月に即身仏になった僧侶が微笑んだって記事もあります

死から2カ月後、にんまり微笑んだタイ僧侶のミイラ! 完璧な涅槃の証拠、躰から虹を発することも

 

 しかし、現在日本では即身仏になるための修行が禁じられているので(自殺行為に当たるんだそうです)、現存している16即身仏がなくなってしまったら、日本で即身仏を生で見ることはできないんだそうです。

 

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 住職さんに教えていただいたのですが、海向寺は湯殿山信仰のお寺で、湯殿山神仏習合修験道の山であり未来を意味する山なので、即身仏に願いをかけるときは未来に関する願いがいいんだそうです。

 わたしもなんかお願い事した気がするんですけど、鳥頭すぎてすぐ忘れちゃった。

 

 海向寺にいらっしゃる即身仏忠海上人と円明海上人のお二人で、前者は1755年、後者は1822年から肉体の時間を止めたことになるそうです。頭の中で秘話ヒストリアのBGM流れてきちゃうよね。

 日本の湿気に耐えるために膠を塗って補修しているそうです。

 

 目の前にモノホンのミイラがあるわけで、いってしまえば死体があるわけですが、怖いとか気持ち悪いというよりもはや神秘的な気持ちでした。

 なんだかどきどきして、その黒く補正された肉体のかけているところを、ずっとそこでみていたかったです。不気味の谷現象なのかも。

 

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 指もかけて、目も落ち窪み、皮膚の色は黒く、小さく固まって座っている、かつて人間だったもの。

 150年以上そこにいる人。

 戦争があって、時代が変わって、かつてのものが全て失われても残っている。

 いろんな人の祈りが降りかかっても、肉体の滅びるまで、ずっと存在しつづけるもの。

 わたしはみている間、本当にどきどきした気持ちが止まらなかった。

 

 体がそこにあっても生命があるわけでないから、喋るわけではないし、動くこともできないことを考えると、いまこの肉体を走っている生命エネルギーの熱量にびっくりしちゃうね。

 

 即身仏はミイラと違って、死んだのちに内臓をこそぐことはないので、

 1 体の中のタンパク質や脂肪を自分で落としきって

 2 自重で立てなくなるほどまで筋肉をなくし

 3 絶命するまで土中で座り続ける

 修行を続けるのですが(キツすぎん?)、弟子たちはこの人の肉体をなんと祈っただろうか考えてしまう。

 

 この体をここに座らせ、膠をぬって、12年に一度服を取り替えてやる人は何を思ったんだろうか。この死体がなん百年も時間を持ちえることを想像できただろうか。

 この人の体、確かに熱くてしめっていたものを全て自分自身で損っていく壮絶な過程を見つめてしまったら、確かに祈りたくなるだろうなあ。

 

 ちなみになんですけど、海向寺はなぜか英語に強いらしく、公式ホームページ(酒田 海向寺 - 即身佛 砂高山海向寺 昔の人と今ここで会える)やお寺でも英語の話せる方がいらっしゃいました。

 寺ねこがいるらしく、公式インスタ(海向寺/kaikouji-temple (@kaikoujitemple) • Instagram photos and videos)にはたま~に写ってます。ねこはサイコ~~!

 

 

 16:00 日本海

  海がみたい!という欲求に勝てず、友達の運転(マジで運転めちゃくちゃ上手いんですよ、本当です、乗ってて安定感すごかった)日本海を見てきました。

 

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 ちろっと降りて見ただけなんですが、磯のにおいが本当に濃い!

 先日片瀬江ノ島に行ってきましたが、海の潮の香りはこっちの方が濃く感じました。

 

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 とにかく海が綺麗で、砂浜はゴミが流れ着いていて、岩石に波が何度もあたっては砕けて白く弾け、足を浸してぼんやりしたくなりました。

 

 

 

 山形旅行・まとめ

  二日間で山も海も寺も神社も田園もドライブも楽しめて、マジでマジで楽しかったし、友達がドライブ中にかけてくれた曲もすごくよかった。

 わたしはミーハーで、人の好きなものも全然抵抗なくあれこれ試すタイプなので、山登り好きな友達に釣られて山やあちこちをもっと歩きたいなあと思いました。

 ガチ登山は苦手だけど、歩くのがだいすきになったから、旅行がさらに楽しくなった。

 

 東北はこれで三回目ですが、素敵すぎて何回でも行きたい。億万回行きたい。楽しい。次東北に行くときは、仙台とか秋田とか行きたいな~~~。